JUDY AND MARYのラッキープールの話をします
自分は特別JAMのファンでもYUKIのファンでもないんですがこの曲だけめちゃくちゃ好きなんです
歌詞がめちゃくちゃ明るいっぽいのに随所に不穏な要素が入っててカッコいいんです
音作りについて
全体を通してミッドを持ち上げてリバーブを強めにかけてますねこれやるとハレーションがかった夏っぽい感じが出る気がします
夏がテーマの曲でたまに遭遇するけどなんでこれを夏っぽいと思うんですかね 共感覚?
あとイントロのミレニアム感あるシンセサウンドが歌部分とのコントラストエグい
歌詞のとこで書きますが夢と現実の対比として極端な音にしてる?
当時の流行とかあったとしてもよくこのテーマでこんな音入れられるなと思います それがいいんだけど
歌詞について
よっぽど好きじゃないと歌詞とかどうでもいいタイプの人間ですこの曲の歌詞めちゃくちゃいいよね…
1番Aメロの完璧な夏の昼下がり描写とか、1番Bメロで一回おセンチにしてからのサビでの底抜けアッパー感とかちっちゃいプールを大きな海にしようって感性とか好きポイントは色々あるんですが、
ヤバいなと思うのは
```
知らない間に眠ってた 午後の風の中で
```
で始まって
```
誰かが言ってた
夢が見た? 魚に 夢で会った
あっ!
```
で終わる
目覚めから始まってまどろみに戻ってく構成の上手さですね
これが曲構成との掛け算で最高なんだ…
あとこの場面で"あっ!"ってなんだよ 常人には書けないよ
イントロのシンセも不安定な夢の世界を表現してるのかもしれない
話逸れるけど宮沢もよよの植物園とかもそんな感じ
曲構成について
理論はわからんので感覚で書きますイントロ
どの辺がラッキープールなんだ…暗い 怖い 何そのコード? このシンセ2000年って感じする~~ SF?
Aメロ
よくこのイントロからこんなスピッツみたいな進行に繋げられるな…ここは夏っぽい 歌詞とも合ってていいね
Bメロ
切ないですねこれはメジャーセブンスとマイナーセブンス入り乱れるソウル的進行ですね
夏がテーマの曲なこともあってスティービーワンダーのサマーソフトとか彷彿させますね
Bメロ終わり~サビ
????転調の思い切りがよすぎる 超明るい でも明るいだけじゃなくて不穏
違和感なくつなげるのヤバいよ…
なんで明るくも暗くも感じるんですかね?onコード混じりの進行云々というよりそれなりに堅実なベースラインにギターが好き放題してるせいな気はする
先述の音作りで曲全体が彩度低いイメージになってるのも原因だと思う
サビ転調のインパクトでは灼熱スイッチ(作曲:田中秀和)と並ぶ
こっちは明るい→暗いだけど
サビ終わり~イントロ再~Aメロ再
ここが一番やばいサビの歌メロが終わりきる前にイントロのクソ不穏コードが顔を出してくる
なんか不穏だな?が明確に不穏になる
かっこよすぎる 鳥肌立っちゃう
まとめ
ハッピーな現実の昼下がりとセンチで不穏な夢世界が交差する夏を歌詞・作曲・サウンドメイクががっちりハマって表現されていると思います2つの空間をオーバーラップ、対比させるコード進行があまりに極端で類を見ないのがめちゃくちゃ刺さっている理由かと思います
聴こう!ラッキープール
余談
BOaTのラッキースイサイダル(2000年)もメジャーセブンスバチバチで夏を感じるかつ明るいのになんか不穏な曲なので貼ります不穏なのはタイトルと歌詞で曲はずっと明るい